高田義裕の人生論

今日の箴言

痛みをすべて、不快なもの、悪いものという事は決して言えないこと。なぜなら、ある怪我をして、それが痛いという感覚を感じることによって、その危険な状況を知らしてくれるシグナルもしくは、警告を与えてくれるからである。もし、怪我をしても、痛みを感じなければ、その怪我はほったらかしにされ、ますます悪化して取り返しがつか無くなるからである。同様に、心の痛みも、すべて不快なもの、悪いものという事は決して言えないこと。なぜなら、あなたが過労で鬱状態になるとしても、その気持ちの憂鬱さという痛みが、これ以上働くと危険ですよ、とあなたにシグナルと警告を送ってくれているのであり、もし、憂鬱さという痛みを感じなければ、その心の危険な状態はそのままほったらかしにされ、ますます悪化して、最後には取り返しがつか無くなるからである。すなわち、鬱病は、確かに苦しい状態であるが、それはまだ、警告の段階であるから、その時に治療を開始すれば必ず治るのであり、逆に、取り返しがつかない状態とは、憂鬱さを通り越して、心が麻痺し、無感覚に成り、死に至るからである。