高田義裕の人生論ブログ

さて、今日も苦しみの只中にいる人達を励ます箴言でスタートしましょう。

1、天国で聴いたあのメロディよりも、まさに地獄の只中にあって聴いたあのメロディがどんなに美しく感じたことか。

解説

日々平和で普通の日常で暮らしている人達にとって何を見聞きしてもすごく感動したとかいう事はあまりない。むしろ退屈で何か楽しい事は無いかと日々模索しているのではないだろうか。しかし残念ながらそうしたものはその人達には無縁である。なぜなら、退屈なのは世の中に楽しい事が無いからでは決してなく、その人達の心の状態に問題があるからである。例えで考えて見よう。ある国の王様は大変美食家で

毎日ありとあらゆる美味しい料理を食べていた。しかし国中の美食を食べ尽くしても彼は満足できなかった。それで、世界中を旅している賢者を連れてきて何か最も美味しい料理は無いかと尋ねた。すると賢者は言った。王よ、私はまさしくあなたに最も美味しい料理をお教えいたしましょう。しかしその前に一つ王にしていただきたい事がございます。どうか今日、あなた様は下々の国民の家々を一つ一つ歩いて回り、庶民の暮らしぶりを見て回りますように。それを聞いて王は賢者の言うとおり、一日かけて臣民の暮らしぶりを見て回った。しかしそれが終わる頃になって彼は疲れ果て大変空腹になった。これを見かねた1人の貧しい人が、王に自分がいつも食べている食事を与えた。それで王はあまりの空腹さでそれを食べたのだが、その美味しい事といったら例える事ができなかった。そこで王はその僕にこの料理は何かと尋ねた。すると僕は言った。畏れおおくも王よ、それはただのトウモロコシのスープでございますと。これでお分かりだろう。毎日苦しい思いをして食べる食事の方が、安楽に暮らしながら食べる食事よりはるかに美味しいのである。これの要点は、人の幸不幸は物質の量や質が決めるのではなく、その人の心いかんで決まるということである。